瞬間接着剤の仕組み

瞬間接着剤(製造元:東亜合成 商品名:アロンアルフア)は、容器の中では液体状となっていて固まらないのに、塗布すると瞬時に固まるのか?について解説致します。瞬間接着剤の中にシアノアクリレート(cyanoacrylate)という有機化合物が入っており、この物質と空気中の水分が瞬間的に化学反応して硬化し接着する仕組みとなっています。空気中のわずかな水分を利用した接着剤ということになります。頻繁に使用する方なら、経験があるかもしれませんが、冬場に接着剤を塗布しても固まりにくい経験をされている方もいると思われます。この原因は、冬場は空気中の水分量(空気中の飽和水蒸気量)が夏場に比べて少ないことにより、シアノアクリレートと水分の化学反応が充分に起こらなくて接着不足となるからです。よって、こういった冬場に接着が思ったように出来ない場合は、塗布した接着剤に人間の吐く息を吹きかけること(吐く息に水分が含まれている)で接着を容易にすることが可能となります。ちょっとした豆知識を知っていると、こういった場合に対処が容易になるため便利だと思います。